ネットワークが遅い。共有(シェア)フォルダへのアクセスが遅い。原因は?

geralt / Pixabay


皆さまこんにちは!

このサイトの管理者のHide(ヒデ)と申します。

今回は、ネットワークが遅い場合の原因や対処法についてお話させて頂きます。

今まで私は色々な企業へ常駐させて頂きましたが、仕事中にネットワークのスピードが遅いという場面に遭遇しました。ネットワークのスピードが遅いというのは例えば「インターネットの表示速度が遅い」とか「社内のサーバーへのファイルの転送速度が遅い」というようなケースです。下記に実際にあったケースをみなさんへ情報共有も兼ねて記載させて頂きました。

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ネットワークが遅い

実際にあったケースです。

原因その1

これは意外だったのですが、ある1本のネットワークケーブルの接触不良が原因でした。先端のジャックがグラグラしていました。そのため、ケーブルの先端を切断して、ジャックを新しいものに付け替えてネットワークスピードが改善しました。この1本のケーブルの接触不良がネットワーク全体の速度に影響していました。みなさんがご利用のHUB(集線装置)の各ケーブルの挿入状況を確認してみてください。LANケーブルの差し込み口の部分がグラグラしていないか、抜けかかっていないか、ケーブルそのものに問題がないかという点が、まず重要な確認ポイントとなります。

原因その2

ルーターやHUBの配線状況をよく見てみましょう。これも実際にあったケースですが、同じルーターからルーターへ、または、同じHUBからHUBへという形で無意味なLANケーブルの配線をしているということはないでしょうか。また2つのHUB間を接続することをカスケード接続といいますが、この2つのHUB間は1つのLANケーブルで接続すればよいですが、複数のLANケーブルで接続してしまっていることはないか確認してみてください。このような無意味な結線もネットワークの遅延を引き起こすことがあります。

原因その3

利用しているHUB(ネットワークの集線装置)の規格に合わないネットワークケーブルを利用しているとネットワークが遅くなることがあります。例えば1000BASE-Tというスピードの規格のHUBを利用する場合、Cat5eというカテゴリ以上のネットワークケーブルでないと実力を出せませんが、このカテゴリ以下のケーブルを使っていると遅くなってしまう可能性があります。ネットワークケーブルのカテゴリと言われてもピンとこないかもしれませんが、最近のLANケーブルではケーブルそのものに記載されていることが多くなりました。また、家電量販店でケーブルコーナーに行ってみて頂くと商品のパッケージにCat5eやCat6などとわかりやすく書かれていますので、ケーブルのカテゴリという部分にも注目してみてください。インターネットがギガ回線であったり、ネットワークが1000BASE-T環境の場合は、全てのLANケーブルがCat5e以上かどうか、また、ルーターやHUBの各ケーブルポートのリンクランプが1000Mbpsのリンク色で点灯,点滅しているか確認してみましょう。

原因その4

社内のネットワークを100BASE-TXというスピードの規格から1000BASE-Tというより早い規格のHUBに交換した時のことです。ネットワークケーブルも1000BASE-Tに合う規格のものを利用していてネットワークスピードが速くなることを期待しましたが、AというメーカーのPCでは速いのにBというメーカーのPCでは遅いという現象が発生しました。原因はネットワークカードの不具合でした。

少し長くなりますが経緯について書かせて頂きます。

確認した点その1:AとB、それぞれのメーカーのパソコンからルーターに対してpingコマンド(前回のブログで紹介)を実行すると、Bのメーカーの応答時間が極端に遅いことがわかりました。Aのメーカーが数msなのに対し、タイムアウトしたり、数十msもかかっていました。

確認した点その2:Bメーカーのパソコンに搭載されているネットワークカードメーカーに問い合わせてみることにしました。実はアメリカのメーカーでしたので簡単な英語でpingを実行した際の画面のハードコピーを添えて問い合わせてみました。当初回答も期待できない気もしましたが、連絡がありました!対処法はネットワークカードのドライバソフトを更新してくださいとのこと。海外のダウンロードサイトのリンクがメールに記載されており、そこからドライバソフトをダウンロードしました。

補足:昔のパソコンはネットワークケーブルを接続する機器が本体とは別に増設していました。これをネットワークカードといいます。現在のパソコンのネットワークケーブル接続部は本体と一体化していてオンボードと言ったりします。

実行した点:Bメーカーのネットワークカードのドライバソフトを更新して改善しました。

残念な点:Bメーカーのパソコンのサイトにはネットワークカードに対する不具合の件が掲載されていませんでした。

不思議な点:Bメーカーのパソコンですが、100BASEの環境では速度も問題なかったのです。1000BASE-Tの環境にしたとたん、使用に耐えないほど極端に遅くなりました。1000BASE-Tにすると古いネットワークドライバでは不具合を起こす。こんなこともあるんですね。

良かった点:ネットワークカードのメーカーがアメリカだったため、問い合わせに対する回答は絶望視していましたが、回答があった点です。

重要な点:ネットワークが遅いという場合、各パソコンからルーターなどの同じ目標に対してpingコマンドを実行してみることをお勧めします。そうすることで、各パソコンの応答時間から全てのパソコンで遅いというわけではなかったりというように問題の切り分けができるからです。

原因その5

あるパソコンのネットワークスピードが他のパソコンよりも遅いという場合に、その遅いパソコンのネットワークカードの規格が古かったというスペックの問題だったことがあります。例えば、社内のネットワークは1000BASE-Tという速い規格なのに遅いパソコンのネットワークカードが100BASE(100Mbps)までしか対応していなかった等です。また、HUBにおいても1000BASE-Tと100BASEのHUBが混在(速度規格の異なるHUBが混在)しているようなことがないか確認してみましょう。ネットワークはどうしても速度の遅い方に引っ張られてしまうからです。

原因その6

ネットワーク内でIPアドレスの重複がある場合、画面上に警告が出たり、ネットワーク全体が遅くなったりします。

原因その7

ネットワーク内で間違ったIPアドレスを設定している場合(例えばIPアドレスの先頭は192.168.1.~の形でないといけないのにあるパソコンだけ192.168.0.~のような形で設定している等)、ネットワーク全体が遅くなることがあります。

原因その6と原因その7については、例えば、既に使われなくなったネットワーク機器がHUBに接続されっぱなしになっていないかという点も確認してみましょう。このような機器のIPアドレスに問題がありネットワーク全体の足を引っ張ってしまうことがあるためです。確認の結果、不要な機器であればネットワークから切り離しましょう。

原因その8

小規模オフィスやSOHOなどでネットワーク管理者の方が不在であったり、過去には在籍していたものの離職してしまったというような場合、各パソコンのIPアドレスの設定方法がいつの間にか手動による固定IPとルーターのDHCPサーバ機能による動的IPが混在していたり、動的IPで設定しているにしても端末台数が増えてルーターのDHCPサーバー機能で設定しているIPアドレスの付与範囲を超えてしまっているということはないでしょうか。最近の事例で、動的IPアドレスの枯渇によりネットワークの遅延や突然の切断などのトラブルになっているケースがありました。一度、各パソコンのIPアドレスの設定状況やルーターのDHCPサーバーの設定を見直してみましょう。社内にWiFiアクセスポイントがありスマホやタブレットの接続が許可されている場合は、このスマホやタブレットもDHCPサーバーによる動的IPの割り当て対象の台数に含まれることに注意しましょう。また、DHCPサーバー機能はルーターだけでなくWiFiアクセスポイントなどの機器にも搭載されていることがあるため、それぞれでDHCPサーバー機能が稼働してしまっていないか合わせて確認してみましょう。IPアドレスやDHCPサーバー機能については、本ブログの「ネットワーク入門」のカテゴリもご参照頂ければと思います。

ネットワーク入門のブログはこちら

原因その9

HUBが不安定になっている場合にネットワークが遅くなることがあります。切り分けとして、業務終了後に、通信がされていないことを確認した上で、HUBの電源を一度落とし、HUBの電源ケーブル、LANケーブルを一旦抜き、再度、各ケーブル類をしっかり挿入して、HUBの電源を入れ直してみるということを行ってみるという方法があります。もし色々確認しても問題点やボトルネックが見当たらない場合はHUBを交換してみてどうかということも考えられます。

ここまでは一般的なネットワークスピードが遅いケースのそれぞれの原因について見てきました。

インターネットが遅い

ここではインターネットのスピードが遅いケースについて取り上げてみたいと思います。インターネットのスピードが遅い場合も、まずは「ネットワークが遅い」のところでお伝えした「原因その1」~「原因その9」の部分をご確認頂ければと思います。もし社内のファイルコピー等のネットワークスピードに問題がなくインターネットのスピードだけが遅い場合は、下記の点を確認してみてください。

原因その1

ルーターが不安定になっている場合にインターネットが遅くなることがあります。まずは、インターネットが利用されていないことを確認した上でルーターの電源を切って、電源を入れ直してみましょう。

原因その2

ルーターのファームウェアに問題があり、インターネットが遅くなったり通信が不安定になることがあります。現在ご利用中のルーターのファームウェアの最新版が出ていないかメーカーの製品ページで確認してみましょう。ただ、ルーターのファームウェアの更新を行うと、設定が工場出荷時に戻ることが多いため、事前にルーターの設定画面の各ページのキャプチャーを取ってから更新を行ってみましょう。

原因その3

インターネットに接続しているパソコンやスマホの台数が契約しているインターネット回線の接続台数の想定を超えていることはないでしょうか。現在の接続台数を確認した上で、一度回線業者に確認してみましょう。調査の結果、想定を超えている場合は回線の契約の見直しや増設を検討してみましょう。

原因その4

インターネットに接続しているパソコンやスマホの台数がルーターの製品仕様で想定している台数を超えているということはありませんか。また、インターネット回線は速いものに切り替えたものの、ルーターは古いものを使っているようなことはないでしょうか。例えばインターネット回線は1ギガ(1000Mbps)なのにルーターのWANポートやLANポートが100Mbpsまでしか対応していなかったり、ルーターの配下にあるHUBやパソコンのLANボードも100Mbpsまでしか対応していなかったなど。もしルーターの買い替えを検討中でしたら、スペック等の確認ポイントをお伝えしたいと思います。

【ルーターのスペックの確認ポイント】

・業務で利用するのであれば、家庭用ではなく業務用のルーターを選びましょう。
・WANポートやLANポートが全て1000Mbpsに対応しているかを確認しましょう。(一部のポートだけ1000Mbpsに対応ということがあるため注意しましょう。)
・ルーターの「最大接続台数(※1)」,「最大通信セッション数(※2)」,「スループット(データ転送速度)(※3)」のスペックに注目しましょう。

これは参考までになりますが、私がお付き合いしている企業様でマイクロリサーチ社の「MR-GL2000」という有線ブロードバンドルーターを数社様に提案して導入したことがあります。無線機能はありませんので、WiFiアクセスポイントは別途購入しましたが、同価格帯の機種と比べて「最大通信セッション数(※2)」がとても大きく安定しており、WANポートも2つ搭載ということで、この機種は接続台数が数十台レベルの小規模オフィスやSOHOにはとても適していると思いました。

ルーター購入に当たり色々調べている中で「MR-GL2000」という機種に行き着いたのですが、「最大通信セッション数(※2)」という部分は盲点でした。今回、メーカー様より許可を頂きましたので、製品情報とFAQ,他のリンクを掲載させて頂きました。

価格.comの「MR-GL2000」のページはこちら
MR-GL2000のメーカー製品ページはこちら
MR-GL2000の貸出評価サービスはこちら

※1の「最大接続台数」ですが、ご利用中のルーターに接続されているパソコンやスマホの台数が、ルーターが想定している最大接続台数のスペックを超えていないか確認してみましょう。もしルーターの想定を超えている場合は利用中に速度の低下や突然の切断が発生することもありますのでルーターの買い替えや増設も検討してみましょう。

※2の「最大通信セッション数」について書かれたページはこちら。
MR-GL2000のFAQページ

※3の「スループット」もとても重要です。ルーターの製品説明では1ギガ対応とうたっていても(WANポート,LANポートともに1000Mbps対応であっても)、ルーターに搭載しているCPUの性能が低く、契約している回線速度を生かしきれないことがあるためです。

今回、マイクロリサーチ社の「MR-GL2000」の製品を紹介しておりますが、これは広告等ではなく、管理者Hide個人の見解となります。ご購入に関しましてはメーカー様によくご確認の上、自己責任でお願い致します。

原因その5

もしご利用のネットワーク環境が1000BASE-T環境で、インターネット回線もギガ回線であれば、利用されているLANケーブルが全てCat5e以上になっているか、また、ルーターやHUBのリンクランプが全て1000Mbpsのリンク色で点灯,点滅しているか確認してみましょう。

スピードチェックサイトのご紹介

私がいつも利用しているインターネットのスピードチェックサイトは下記の「BNRスピードテスト 画像読み込み版」になります。上り、下りの各ボタンをクリックすることで、現在のスピードを簡単に確認することが可能となっていますので、インターネットのスピードが気になる方にはおすすめのサイトとなります。

「BNRスピードテスト 画像読み込み版」のページはこちら

こちらのサイトでチェックした際に契約している回線速度とあまりにもかけ離れているようであれば、本ブログの確認ポイントを参考にチェックしてみてください。

補足:WiFi接続時のトラブルについて

私はネットワークに興味があり、過去に様々なメーカーの無線ルーターを使用してきました。その中で1つ言えることは、無線接続については完璧なメーカーはなく、何かしら問題があるということです。メーカー名はあえて書きませんが、これまでに下記のようなことを経験しました。

ここでは、無線ルーターの親機を単に「親機」,パソコンやWiFiクライアントを「子機」と記載しています。

A社製品の特徴:
ある製品の親機はすばらしいが、別の製品の親機は頻繁に接続が切れる(子機の問題ではない)。またA社の無線子機は不安定で使い物にならない。

B社製品の特徴:
1ヶ月に一度、親機がフリーズしてインターネットが使えず、親機のリセットが必要となる。また外部へのサーバー公開が可能とうたっているのに機能しない。

C社製品の特徴:
ブラウザである特定ページを閲覧すると親機がフリーズし親機のリセットが必要となる。

D社製品の特徴:
D社はパソコンメーカーですが、D社製のパソコンに内蔵された子機に問題があり、例えばインターネットの閲覧ができなくなったりradikoの音声が突然切れる。(radikoが一度切れると復活しない)。そのため、本体内蔵のWiFiを無効にし、他社製の子機を外付けして解決した。(当初親機の問題と思い込んでいたが、子機、つまりパソコン本体が原因だった)

つまり何が言いたいかといいますと、名だたるメーカーが作った製品でもこれだけ問題が出るということは、無線関連の通信制御やファームウェアの開発はとても難しいんだなというのが管理者Hideの印象です。パソコンに内蔵された無線子機は比較的信頼性が高いと思いきや、実はそうでなかったりもします。これまでにもWiFiのトラブルにより何度も購入店を行ったり来たりし、返品や交換も経験しました。

そのため、WiFi製品については、過度に期待しすぎず、購入前にトラブル時の返品や交換の可否を確認するようにしましょう。また、親機が悪い、子機が悪いと思い込まないことが重要です。D社製のような例があるためです。

ここまでは、インターネットが遅いケースについてお伝えしました。

続いては、共有フォルダへのアクセスが遅いケースです。これも実際にあったケースですので書かせて頂きました。

シェアフォルダへのアクセスが遅い

実際にあったケースです。

原因その1

共有(シェア)フォルダがNAS(ネットワークハードディスク)上にある場合、NASのファームウェア(ハードを制御するソフト)に不具合があり遅かったということがありました。そのため、最新のファームウェアに更新して改善しました。

原因その2

SOHOレベルの小さな会社では特定のWindowsのパソコンの共有(シェア)フォルダにメンバーが利用するファイルを格納することがあります。このような使い方をWindowsのパソコンをファイルサーバとして利用すると言ったりします。この共有フォルダへのアクセスが遅く、ファイルのコピーが完了しないなど仕事にならない状況が発生しました。その原因ですが、利用していたウィルス対策ソフト(セキュリティソフト)がファイルを共有フォルダにコピーする度にデータのチェックをするタイプのものだったようで、これによりネットワークスピードが極端に低下していました。暫定対処として、共有フォルダのセキュリティチェックを対象外にして、その代わりに定期的に手動でウィルスチェックを実行することになりました。(※1)

※1:セキュリティソフトの例外設定などで設定します。設定後、再起動を求められない場合でも再起動しないと設定が反映しないことがありますので、設定後はそのサーバーやパソコンを再起動しましょう。また、この方法はトレードオフのため、実施に当たっては自己責任でお願い致します。

原因その3

Windowsのパソコンをファイルサーバーとして利用し、共有(シェア)フォルダを作って運用している場合、今まではネットワークスピードに問題がなかったのに突然遅くなった場合は、そのファイルサーバーのOSになんらかの問題が発生していてレスポンスが低下していることもあります。まずは、ファイルサーバーを再起動してどうか確認してみましょう。(「業務用の大きなサーバーやパソコンだから24時間365日電源をつけっぱなしでも大丈夫、レスポンスは低下するはずがない」と思いがちですが、決してそうではありません。これまで電源を切らずに運用していたのであれば、定期的に再起動するように運用を見直してみましょう。)もしファイルサーバーを再起動してもレスポンスが改善しない場合は、バックアップを取った上でOSから再インストールしてみるという方法も1つです。パソコンのメーカーによっては別途、LAN関連も含む各種ドライバを手動で入れる必要がある場合がありますので、OSから入れ直す場合は、事前にメーカーに確認しておきましょう。  
共有フォルダへアクセスが遅い場合は、前述の「ネットワークが遅い」の部分も合わせてご確認ください。

まとめ

今回は、ネットワークが重たいケースや共有フォルダへのアクセスが遅いケースについて、実際にあったケースを基にみなさまにお伝えしました。今後、同じようなケースに遭遇した場合、参考にして頂ければと思います。また、LANカード(オンボード,有線,無線問わず)やNASのようにドライバソフトやファームウェアを利用するものは、最新版が出ていないかチェックするのも良いと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

お疲れさまでした。

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