ネットワークが遅い。共有(シェア)フォルダへのアクセスが遅い。サーバーとの通信が遅い。原因は? - 便利なツールで事務処理をスピーディーに!

ネットワークが遅い。共有(シェア)フォルダへのアクセスが遅い。サーバーとの通信が遅い。原因は?

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皆さまこんにちは!

このサイトの管理者のHide(ヒデ)と申します。

この度は、本ブログをご訪問頂き、誠にありがとうございます。

今回は、社内や自宅等で利用しているネットワークやインターネットのスピードが遅い、共有フォルダへのアクセスが遅い、サーバーとの通信が遅い場合の原因と対処法についてお話させて頂きたいと思います。

私はこれまで様々な企業様へ常駐させて頂きましたが、仕事中にネットワークのスピードが遅いという場面に度々遭遇しました。ネットワークのスピードが遅いというのは例えば「社内のサーバーへのファイルの転送速度が遅い」であるとか「インターネットの表示速度が遅い」「サーバーとの通信が遅い(クライアント上で動作するアプリのレスポンスが悪い)」というケースです。下記に実際にあったケースをみなさんへ情報共有も兼ねて記載させて頂きました。

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ネットワークが遅い

実際にあったケースです。

原因その1

これは意外だったのですが、ある1本のネットワークケーブルの接触不良が原因でした。先端のジャックがグラグラしていました。そのため、ケーブルの先端を切断して、ジャックを新しいものに付け替えてネットワークスピードが改善しました。この1本のケーブルの接触不良がネットワーク全体の速度に影響していました。みなさんがご利用のHUB(集線装置)の各ケーブルの挿入状況を確認してみてください。LANケーブルの差し込み口の部分がグラグラしていないか、抜けかかっていないか、ケーブルそのものに問題がないかという点が、まず重要な確認ポイントとなります。

原因その2

ルーターやHUBの配線状況をよく見てみましょう。これも実際にあったケースですが、同じルーターからルーターへ、または、同じHUBからHUBへという形で無意味なLANケーブルの配線をしているということはないでしょうか。また2つのHUB間を接続することをカスケード接続といいますが、この2つのHUB間は1つのLANケーブルで接続すればよいですが、複数のLANケーブルで接続してしまっていることはないか確認してみてください。このような無意味な結線もネットワークの遅延を引き起こすことがあります。

原因その3

利用しているHUB(ネットワークの集線装置)の規格に合わないネットワークケーブルを利用しているとネットワークが遅くなることがあります。例えば1000BASE-Tというスピードの規格のHUBを利用する場合、Cat5eというカテゴリ以上のネットワークケーブルでないと実力を出せませんが、このカテゴリ以下のケーブルを使っていると遅くなってしまう可能性があります。ネットワークケーブルのカテゴリと言われてもピンとこないかもしれませんが、最近のLANケーブルではケーブルそのものに記載されていることが多くなりました。また、家電量販店でケーブルコーナーに行ってみて頂くと商品のパッケージにCat5eやCat6などとわかりやすく書かれていますので、ケーブルのカテゴリという部分にも注目してみてください。インターネットがギガ回線であったり、ネットワークが1000BASE-T環境の場合は、全てのLANケーブルがCat5e以上かどうか、また、ルーターやHUBの各ケーブルポートのリンクランプが1000Mbpsのリンク色で点灯,点滅しているか確認してみましょう。

原因その4

社内のネットワークを100BASE-TXというスピードの規格から1000BASE-Tというより早い規格のHUBに交換した時のことです。ネットワークケーブルも1000BASE-Tに合う規格のものを利用していてネットワークスピードが速くなることを期待しましたが、AというメーカーのPCでは速いのにBというメーカーのPCでは遅いという現象が発生しました。原因はBというメーカーのPCに搭載されているネットワークカードの不具合でした。

少し長くなりますが経緯について書かせて頂きます。

確認した点その1:AとB、それぞれのメーカーのパソコンからルーターに対してpingコマンド(前回のブログで紹介)を実行すると、Bのメーカーの応答時間が極端に遅いことがわかりました。Aのメーカーが数msなのに対し、タイムアウトしたり、数十msもかかっていました。

確認した点その2:Bメーカーのパソコンに搭載されているネットワークカードメーカーに問い合わせてみることにしました。実はアメリカのメーカーでしたので簡単な英語でpingを実行した際の画面のハードコピーを添えて問い合わせてみました。当初回答も期待できない気もしましたが、連絡がありました!対処法はネットワークカードのドライバソフトを更新してくださいとのこと。海外のダウンロードサイトのリンクがメールに記載されており、そこからドライバソフトをダウンロードしました。

補足:昔のパソコンはネットワークケーブルを接続する機器が本体とは別に増設していました。これをネットワークカードといいます。現在のパソコンのネットワークケーブル接続部は本体と一体化していてオンボードと言ったりします。

実行した点:Bメーカーのネットワークカードのドライバソフトを更新して改善しました。

残念な点:Bメーカーのパソコンのサイトにはネットワークカードに対する不具合の件が掲載されていませんでした。

不思議な点:Bメーカーのパソコンですが、100BASEの環境では速度も問題なかったのです。1000BASE-Tの環境にしたとたん、使用に耐えないほど極端に遅くなりました。1000BASE-Tにすると古いネットワークドライバでは不具合を起こす。こんなこともあるんですね。

良かった点:ネットワークカードのメーカーがアメリカだったため、問い合わせに対する回答は絶望視していましたが、回答があった点です。

重要な点:ネットワークが遅いという場合、各パソコンからルーターなどの同じ目標に対してpingコマンドを実行してみることをお勧めします。各パソコンの応答時間を確認することで、全てのパソコンで遅いというわけではなかったりというように問題の切り分けができるからです。パソコンメーカーや機種により、搭載されているネットワークカードのメーカーや種類も違うことが多いため、各パソコンから同じ目標へのpingコマンドの実行は問題切り分けの重要な手段となります。

※今回、ネットワークカードのケースでお話していますが、オンボードの場合でも同じことが言えます。ネットワークカードやオンボードのネットワークインターフェースのドライバに不具合がないか、また不具合があった場合、最新のドライバが提供されていないか確認してみましょう。

原因その5

あるパソコンのネットワークスピードが他のパソコンよりも遅いという場合に、その遅いパソコンのネットワークカードの規格が古かったというスペックの問題だったことがあります。例えば、社内のネットワークは1000BASE-Tという速い規格なのに遅いパソコンのネットワークカードが100BASE(100Mbps)までしか対応していなかった等です。また、HUBにおいても1000BASE-Tと100BASEのHUBが混在(速度規格の異なるHUBが混在)しているようなことがないか確認してみましょう。ネットワークはどうしても速度の遅い方に引っ張られてしまうからです。

原因その6

ネットワーク内でIPアドレスの重複がある場合、画面上に警告が出たり、ネットワーク全体が遅くなったりします。

原因その7

ネットワーク内で間違ったIPアドレスを設定している場合(例えばIPアドレスの先頭は192.168.1.~の形でないといけないのにあるパソコンだけ192.168.0.~のような形で設定している等)、ネットワーク全体が遅くなることがあります。

原因その6と原因その7については、例えば、既に使われなくなったネットワーク機器がHUBに接続されたままの状態になっていないか確認してみましょう。このような機器のIPアドレスに問題がありネットワーク全体の足を引っ張ってしまうことがあるためです。確認の結果、不要な機器であればネットワークから切り離しましょう。

原因その8

小規模オフィスやSOHOなどでネットワーク管理者の方が不在であったり、過去には在籍していたものの離職してしまったというような場合、各パソコンのIPアドレスの設定方法がいつの間にか手動による固定IPとルーターのDHCPサーバ機能による動的IPが混在していたり、動的IPで設定しているにしても端末台数が増えてルーターのDHCPサーバー機能で設定しているIPアドレスの付与範囲を超えてしまっているということはないでしょうか。最近の事例で、動的IPアドレスの枯渇によりネットワークの遅延や突然の切断などのトラブルになっているケースがありました。一度、各パソコンのIPアドレスの設定状況やルーターのDHCPサーバーの設定を見直してみましょう。社内にWiFiアクセスポイントがありスマホやタブレットの接続が許可されている場合は、このスマホやタブレットもDHCPサーバーによる動的IPの割り当て対象の台数に含まれることに注意しましょう。また、DHCPサーバー機能はルーターだけでなくWiFiアクセスポイントなどの機器にも搭載されていることがあるため、それぞれでDHCPサーバー機能が稼働してしまっていないか合わせて確認してみましょう。IPアドレスやDHCPサーバー機能については、本ブログの「ネットワーク入門」のカテゴリもご参照頂ければと思います。

ネットワーク入門のブログはこちら

原因その9

HUBが不安定になっている場合にネットワークが遅くなることがあります。切り分けとして、業務終了後に、通信がされていないことを確認した上で、HUBの電源を一度落とし、HUBの電源ケーブル、LANケーブルを一旦抜き、再度、各ケーブル類をしっかり挿入して、HUBの電源を入れ直してみてどうか確認してみましょう。(このような作業のことを、HUBのリセットと言ったりします。)もし色々確認しても問題点やボトルネックが見当たらない場合はHUBを交換してみてどうかということも考えられます。私も実際に経験したのですが、ある店舗のネットワークが遅かったり、各パソコンがフリーズのような状態になるということで連絡を受け、現地を訪問し、HUBのリセットを行ったところ、見事に復旧したということがあります。また後日、ネットワーク機器の設置業者の方に相談したところ、HUBを予防交換した方がよいということになり、HUBの交換を実施しました。

原因その10(追記)

私が過去に1度経験したことで、記載が漏れていたケースがありましたので追記させて頂きました。みなさんのパソコンのIPアドレスの設定画面に、優先DNSサーバーと代替DNSサーバーという2つの設定項目があると思いますが、どのように設定されていますか?この部分の設定は環境により様々なのですが、一般的には下記の3つのケースがあると思います。

ケースその1: 優先DNSサーバー,代替DNSサーバー共に空欄になっている。
ケースその2: 優先DNSサーバー,代替DNSサーバーの部分にプロバイダ等から指定されたDNSサーバのIPアドレスを入力している。
ケースその3: 優先DNSサーバの部分にルーターのIPアドレスを入力し、代替DNSサーバの項目は空欄になっている。

私が実際に経験したことなのですが、上記の内「ケースその3」の設定にした場合に、使用に耐えない位にネットワークスピードやインターネットの閲覧速度が低下したことがありました。「ケースその3」のような設定を専門用語でプロキシDNSと呼んでいて、簡単に言うとDNSサーバーへの問い合わせに関する情報のやり取りをルーターにまかせるという設定なのですが、私の利用していたルーターがプロキシDNSに対応していないのか、または処理が遅いのか原因不明でしたが、この設定ではとにかく遅かったのです。

そこで、「ケースその2」のように優先DNSサーバーと代替DNSサーバーの部分にプロバイダから指定されたDNSサーバーのIPアドレスを入力したところ、ネットワークスピードやインターネットの閲覧速度が改善したということがあります。もし、みなさんのパソコンの設定が「ケースその3」になっていて、ネットワークスピードやインターネットが遅く「原因その1」~「原因その9」にも当てはまらない場合は、参考にしてみてください。また、元々「ケースその2」で設定されている方も、設定しているDNSサーバのIPアドレスが正しいか(稼働しているサーバーなのか)、念のため確認してみてください。このDNSサーバの設定が意外にも影響している可能性があります。これは、通常のPCに限らず、サーバー機においても同様となります。ネットワークの通信速度やインターネットの閲覧速度、パソコン全体のレスポンスがどうも遅いなと思った場合は、DNSサーバーのIPアドレスの設定も念のため見直してみてください。

原因その11(追記:ネットワーク通信を不安定化させる瞬断とは?)

パソコンやネットワークを利用している中でトラブルの際に出てくる用語として「瞬断」という言葉があります。これは、パソコンやネットワークのハブ等が利用している電源タップの電源が瞬間的に切れてしまい、ネットワーク通信が不安定化したり、パソコンがフリーズしたりするという現象です。この瞬断が起こった場合、まず初めにパソコンやルーター、ハブ等の本体側やコンセント側の電源ケーブルが抜けかかっていないかという部分の確認をしますが、電源ケーブルが抜けかかっていないのに瞬断が発生してしまったケースが管理者Hideの経験上、過去に2回ほどあります。まず1点目ですが、ある企業様で瞬断が起き、当初原因が分からなかったのですが、原因はどうもコンセントや電源タップのタコ足かなということになり、電気業者さんに計測器で見てもらったところ、瞬断が起こる部分の電源タップの電圧や電源容量が不足していることが分かり、最終的にブレーカー等の容量アップの工事を行い復旧したということがありました。そしてもう1点目ですが、別の企業様で同じく瞬断でパソコンがフリーズしたということがありましたが、こちらのケースではUPSの性能が悪く、例えば停電時にUPSが正常に作動せず、パソコンがフリーズしてしまっていました。このように瞬断が起こるとネットワーク通信が不安定になったり、パソコンがフリーズしたりしますので、前述でお伝えした部分を1つずつご確認いただくのがおすすめとなります。

ここまでは一般的なネットワークスピードが遅いケースのそれぞれの原因について見てきました。

インターネットが遅い

ここではインターネットのスピードが遅いケースについて取り上げてみたいと思います。インターネットのスピードが遅い場合も、まずは「ネットワークが遅い」のところでお伝えした「原因その1」~「原因その10」の部分をご確認頂ければと思います。もし社内のファイルコピー等のネットワークスピードに問題がなくインターネットのスピードだけが遅い場合は、下記の点を確認してみてください。

原因その1

ルーターが不安定になっている場合にインターネットが遅くなることがあります。まずは、インターネットが利用されていないことを確認した上でルーターの電源を切って、電源を入れ直してみましょう。

原因その2

ルーターのファームウェアに問題があり、インターネットが遅くなったり通信が不安定になることがあります。現在ご利用中のルーターのファームウェアの最新版が出ていないかメーカーの製品ページで確認してみましょう。ただ、ルーターのファームウェアの更新を行うと、設定が工場出荷時に戻ることが多いため、事前にルーターの設定画面の各ページのキャプチャーを取ってから更新を行ってみましょう。

原因その3

インターネットに接続しているパソコンやスマホの台数が契約しているインターネット回線の接続台数の想定を超えていることはないでしょうか。現在の接続台数を確認した上で、一度回線業者に確認してみましょう。調査の結果、想定を超えている場合は回線の契約の見直しや増設を検討してみましょう。

原因その4

インターネットに接続しているパソコンやスマホの台数がルーターの製品仕様で想定している台数を超えているということはありませんか。また、インターネット回線は速いものに切り替えたものの、ルーターは古いものを使っているようなことはないでしょうか。例えばインターネット回線は1ギガ(1000Mbps)なのにルーターのWANポートやLANポートが100Mbpsまでしか対応していなかったり、ルーターの配下にあるHUBやパソコンのLANボードも100Mbpsまでしか対応していなかったなど。もしルーターの買い替えを検討中でしたら、スペック等の確認ポイントをお伝えしたいと思います。

【ルーターのスペックの確認ポイント】

・業務で利用するのであれば、家庭用ではなく業務用のルーターを選びましょう。
・WANポートやLANポートが全て1000Mbpsに対応しているかを確認しましょう。(一部のポートだけ1000Mbpsに対応ということがあるため注意しましょう。)
・ルーターの「最大接続台数(※1)」,「最大通信セッション数(※2)」,「スループット(データ転送速度)(※3)」のスペックに注目しましょう。

これは参考までになりますが、私がお付き合いしている企業様でマイクロリサーチ社の「MR-GL2000」という有線ブロードバンドルーターを数社様に提案して導入したことがあります。無線機能はありませんので、WiFiアクセスポイントは別途購入しましたが、同価格帯の機種と比べて「最大通信セッション数(※2)」がとても大きく安定しており、WANポートも2つ搭載ということで、この機種は接続台数が数十台レベルの小規模オフィスやSOHOにはとても適していると思いました。

ルーター購入に当たり色々調べている中で「MR-GL2000」という機種に行き着いたのですが、「最大通信セッション数(※2)」という部分は盲点でした。今回、メーカー様より許可を頂きましたので、製品情報とFAQ,他のリンクを掲載させて頂きました。

価格.comの「MR-GL2000」のページはこちら
MR-GL2000のメーカー製品ページはこちら
MR-GL2000の貸出評価サービスはこちら

※1の「最大接続台数」ですが、ご利用中のルーターに接続されているパソコンやスマホの台数が、ルーターが想定している最大接続台数のスペックを超えていないか確認してみましょう。もしルーターの想定を超えている場合は利用中に速度の低下や突然の切断が発生することもありますのでルーターの買い替えや増設も検討してみましょう。

※2の「最大通信セッション数」について書かれたページはこちら。
MR-GL2000のFAQページ

※3の「スループット」もとても重要です。ルーターの製品説明では1ギガ対応とうたっていても(WANポート,LANポートともに1000Mbps対応であっても)、ルーターに搭載しているCPUの性能が低く、契約している回線速度を生かしきれないことがあるためです。

今回、マイクロリサーチ社の「MR-GL2000」の製品を紹介しておりますが、これは広告等ではなく、管理者Hide個人の見解となります。ご購入に関しましてはメーカー様によくご確認の上、自己責任でお願い致します。

原因その5

もしご利用のネットワーク環境が1000BASE-T環境で、インターネット回線もギガ回線であれば、利用されているLANケーブルが全てCat5e以上になっているか、また、ルーターやHUBのリンクランプが全て1000Mbpsのリンク色で点灯,点滅しているか確認してみましょう。

原因その6(追記)

内容が重複致しますが、前述のネットワークが遅いという部分の「原因その10(追記)」の部分をご確認ください。

原因その7(追記)

このケースですが、最近、ある企業様であったケースになりますので、追記させて頂きました。インターネットが遅いということで連絡がありまして、現地を訪問したのですが、インターネットの上り方向(データのアップロード)の速度は問題ないのですが、下り方向(ネットの閲覧やデータのダウンロード)の速度だけ、仕事にならない位、遅い状況でした。こちらの企業様の回では契約上、下りが1Gbps(ギガ回線)でバイトになおすと「最大128メガバイト/秒」の契約のはずなのに「数メガバイト/秒」のスピードしか出ていませんでした。いくらベストエフォートとは言え、遅すぎですので、後日、プロバイダに確認したところ、1ヶ月当たりのデータ送受信量等、既定を上回るデータの送受信があったため、速度制限を掛けたとのことでした。これは盲点でした。このようなこともありますので、プロバイダの方で速度制限がされていないか、確認するのも良いと思います。

スピードチェックサイトのご紹介

私がいつも利用しているインターネットのスピードチェックサイトは下記の「BNRスピードテスト 画像読み込み版」になります。上り、下りの各ボタンをクリックすることで、現在のスピードを簡単に確認することが可能となっていますので、インターネットのスピードが気になる方にはおすすめのサイトとなります。

「BNRスピードテスト 画像読み込み版」のページはこちら

こちらのサイトでチェックした際に契約している回線速度とあまりにもかけ離れているようであれば、本ブログの確認ポイントを参考にチェックしてみてください。

補足:WiFi接続時のトラブルについて

私はネットワークに興味があり、過去に様々なメーカーの無線ルーターを使用してきました。その中で1つ言えることは、無線接続については完璧なメーカーはなく、何かしら問題があるということです。メーカー名はあえて書きませんが、これまでに下記のようなことを経験しました。

ここでは、無線ルーターの親機を単に「親機」,パソコンやWiFiクライアントを「子機」と記載しています。

A社製品の特徴:
ある製品の親機はすばらしいが、別の製品の親機は頻繁に接続が切れる(子機の問題ではない)。またA社の無線子機は不安定で使い物にならない。

B社製品の特徴:
1ヶ月に一度、親機がフリーズしてインターネットが使えず、親機のリセットが必要となる。また外部へのサーバー公開が可能とうたっているのに機能しない。

C社製品の特徴:
ブラウザである特定ページを閲覧すると親機がフリーズし親機のリセットが必要となる。

D社製品の特徴:
D社はパソコンメーカーですが、D社製のパソコンに内蔵された子機に問題があり、例えばインターネットの閲覧ができなくなったりradikoの音声が突然切れる。(radikoが一度切れると復活しない)。そのため、本体内蔵のWiFiを無効にし、他社製の子機を外付けして解決した。(当初親機の問題と思い込んでいたが、子機、つまりパソコン本体が原因だった)

つまり何が言いたいかといいますと、名だたるメーカーが作った製品でもこれだけ問題が出るということは、無線関連の通信制御やファームウェアの開発はとても難しいんだなというのが管理者Hideの印象です。パソコンに内蔵された無線子機は比較的信頼性が高いと思いきや、実はそうでなかったりもします。これまでにもWiFiのトラブルにより何度も購入店を行ったり来たりし、返品や交換も経験しました。

そのため、WiFi製品については、過度に期待しすぎず、購入前にトラブル時の返品や交換の可否を確認するようにしましょう。また、親機が悪い、子機が悪いと思い込まないことが重要です。D社製のような例があるためです。もしWiFi関連のトラブルが発生した場合は、返品や交換の前に、まずは親機,子機ともに最新のファームウェアやドライバが出ていないかメーカーのホームページで確認してみましょう。

追記:WiFiでの通信が遅い、または不安定になるケースについて

ここで、追記になりますが、最近私が経験したことになりますが、後付けのWiFi子機を購入して利用している場合で、WiFi子機メーカーが提供しているドライバをインストールせずに、単に接続しただけで(Windowsが持っているドライバで)そのまま利用した場合、通信が遅くなったり、不安定になる現象が発生しましたので、このような場合は一度ドライバを削除して改めてメーカーが提供するドライバをインストールする必要があります。WiFiメーカー製のドライバを利用することで通信が安定し、快適に利用できるようになりました。

長くなりましたが、ここまで、インターネットが遅いケースについてお伝えしました。

続いては、共有フォルダへのアクセスが遅いケースです。これも実際にあったケースですので書かせて頂きました。

シェアフォルダへのアクセスが遅い

実際にあったケースです。

原因その1

共有(シェア)フォルダがNAS(ネットワークハードディスク)上にある場合、NASのファームウェア(ハードを制御するソフト)に不具合があり遅かったということがありました。そのため、最新のファームウェアに更新して改善しました。

原因その2

SOHOレベルの小さな会社では特定のWindowsのパソコンの共有(シェア)フォルダにメンバーが利用するファイルを格納することがあります。このような使い方をWindowsのパソコンをファイルサーバとして利用すると言ったりします。この共有フォルダへのアクセスが遅く、ファイルのコピーが完了しないなど仕事にならない状況が発生しました。その原因ですが、利用していたウィルス対策ソフト(セキュリティソフト)がファイルを共有フォルダにコピーする度にデータのチェックをするタイプのものだったようで(コピー中のデータがウィルスでないかチェックしているようで)、これによりネットワークスピードが極端に低下していました。暫定対処として、共有フォルダのセキュリティチェックを対象外にして、その代わりに定期的に手動でウィルスチェックを実行することになりました。(※1)

※1:セキュリティソフトの例外設定などで設定します。設定後、再起動を求められない場合でも再起動しないと設定が反映しないことがありますので、設定後はそのサーバーやパソコンを再起動しましょう。また、この方法はトレードオフのため、実施に当たっては自己責任でお願い致します。

原因その3

業務用のWindowsサーバーやWindowsのパソコンをファイルサーバーとして利用し、共有(シェア)フォルダを作って運用している場合、今まではネットワークスピードに問題がなかったのに突然遅くなった場合は、ファイルサーバーのOSやメモリに何らかの問題が発生していてレスポンスが低下していることがあります。まずは、このサーバーを再起動してスピードが改善するか確認してみましょう。(「業務用の大きなサーバーやパソコンだから24時間365日電源をつけっぱなしでも大丈夫、レスポンスは低下するはずがない」と思いがちですが、決してそうではありません。これまで電源を切らずに運用していたのであれば、定期的に再起動するように運用を見直してみましょう。)もしサーバーを再起動してもレスポンスが改善しない場合は、バックアップを取った上でOSから再インストールしてみるという方法も1つです。サーバーやパソコンのメーカーによっては別途、LAN関連も含む各種ドライバを手動で入れる必要がある場合がありますので、OSから入れ直す場合は、事前にメーカーに確認しておきましょう。  

共有フォルダへのアクセスが遅い場合は、前述の「ネットワークが遅い」の部分も合わせてご確認ください。また、上記で記載させて頂いたことは、Windowsに限らずMacOSやLinux、その他のホストについても同様のことが言えます。

原因その4(追記)

これは、先ほどの「原因その3」に関連するお話になりますが、最近ある企業様のサーバーであった事例についてお話させて頂きます。こちらの企業様よりご連絡があったのですが、最近になり、サーバーへのデータのコピーが遅いということで、実際に現地を訪問して確認してみました。現地にてサーバーの共有フォルダにデータをコピーしようとすると、データコピーの進捗状況を表すウィンドウが表示された後、しばらくの間、フリーズしたかのようになり、プログレスバーが伸びて行かず、コピーが開始されない状態になっていました。その後、しばらくしてコピーが開始されるのですが、その速度も遅く、1MB/sに満たない800KB/s位のスピードしか出ていませんでした。また、この状況ですが、サーバーを再起動しても変わりませんでした。

ちなみに、このサーバーへのping自体は問題なく、1ms位で応答がありますので、LANボードまでの通信は問題ないようです。また、ディスクの使用率は80%位で、若干埋まりかけていたという状態でした。

上記のケースの場合、原因その3の対処法でお話したように、OSの再インストールや、ディスクの整理、不要なデータの削除という方法も考えられたのですが、お客様の利用しているラック型サーバーの年式がかなり古く、恐らく速度低下の原因は基盤やHDDの老朽化であろうということで、最終的に、サーバ本体の交換ということになりました。

サーバーを交換したところ、予想通りではありますが、サーバーへのデータの転送速度も改善しましたので、今回のケースのようにサーバーの老朽化による速度の低下もあり得るということで、記載させて頂きました。

シェアフォルダのスピードアップに重要な要素

ここで補足となりますが、共有(シェア)フォルダのスピードアップに重要な要素についてお話したいと思います。例えば、現在、共有フォルダがあるサーバーやパソコンについて、今後、買い替えなどを検討されている場合は、スペックとして、まず搭載しているCPUの処理速度の速さやLANボードが1000Mbpsに対応している事も重要ですが、この点に加えて、搭載しているハードディスクの回転数(単位:rpm)がより大きい(速い)ものがお奨めとなります。私も経験がありますが、ハードディスクの回転数の大きいPCに交換しただけで、共有フォルダへのファイルの転送速度が劇的に向上したことがあります。また、内蔵ハードディスクでCドライブやDドライブのように複数のドライブがある場合は、Cドライブに共有(シェア)フォルダを置いた方が体感的に速度が速い印象でした。この点については、管理者Hideの見解となりますが、ご参考になれば幸いです。また、共有フォルダへのアクセススピードについて、色々試しても不足と思われる場合は、現在利用しているサーバーやPCのCPUやLANボード、ハードディスクの回転数などのスペック、そして共有フォルダが置かれている場所などについて再度、確認してみてください。

シェアフォルダへアクセスできない、または、アクセスが不安定(追記)

上記の「(共有)シェアフォルダへのアクセスが遅い」の部分に関連しまして、ここでは、「(共有)シェアフォルダにアクセスできなくなる現象」について、実際にあった事例をご紹介したいと思います。

ある企業様より、突然、共有フォルダにアクセスできなくなったというご連絡を受け、現地を訪問しました。Windowsで構築されたファイルサーバーでしたが、この共有フォルダにアクセスできなくなった原因は、どうも、PCのスリープ設定に原因があるようだということがわかりました。

今まで問題なく共有フォルダにアクセスできていたということは、ファイルサーバーやクライアントのPCの設定には問題ないはずです。にもかかわらず、アクセスできなくなるというのはどう考えてもおかしいですよね。

過去にも同様のケースがありましたので、私の方では比較的早く見当が付いたのですが、1つ目の原因として考えられたのは、セキュリティソフトのアップデートにより仕様が変わり、追加の設定をしないといけなくなったケースです。しかし、今回のケースはこれに該当しませんでした。

【補足その1】もし、一時的にセキュリティソフトを無効にして共有フォルダにアクセスできるようになるようであれば、セキュリティソフトの仕様が変わり、追加の設定が必要になった可能性が高いです。セキュリティソフトを無効にして確認するという点につきましては、皆さまの自己責任の元でお願い致します。

【補足その2】例えば、セキュリティソフトのNortonにおいては、あくまで管理者Hideの見解となりますが、共有フォルダにアクセスできない場合の基本的なチェック項目として、Nortonセキュリティの画面から「設定」→「ファイアウォール」→「一般設定」→「ネットワークの信頼」の順にクリックした際、「ネットワークの信頼」の画面の「信頼レベル」の設定が「プライベート」に設定されているか等を確認するのも良いかと思います。

補足については、以上となります。

次に原因として考えられたのが、PCのスリープ設定によるものでした。これも、過去に何度かあったのですが、Windowsのスリープ設定ですが、私の個人的な印象として、どうも完璧ではないようで、一旦スリープになった場合(画面のスリープの方ではなくPC本体のスリープの方についてのお話です)、ケースによっては、スリープからうまく復帰できないケースがありました。

これはどういうことかというと、PC本体がスリープになった場合、このPCのスリープを解除するために、マウスやキーボードを操作するなど、人の手で直接PCを動かすとうまく復帰するのですが、間接的な方法として、例えばこのPCにネットワーク経由でフォルダにアクセスしたような場合、どうもうまくスリープが解除しない場合があるようなのです。

これはあくまで私個人の見解なのですが、Windows系のPCでは、ケースによりスリープからうまく復帰せず、共有フォルダにアクセスができなくなるケースがあるので、ファイルサーバーにするようなPCでは、スリープ設定をオフにして運用するようにしています。

具体的な設定ですが、WindowsPCのデスクトップを右クリック→ディスプレイ設定→電源とスリープの【スリープ】の項目の中の「次の時間が経過後、PCをスリープ状態にする(電源に接続時)」を「なし」に設定するということになります。

また、共有フォルダにアクセスした時にWindowsの画面上でそのフォルダへのアクセスが固まったり(フリーズしたり)、黒画面(ブラックアウト)になるようなケースでは、前述の共有フォルダへのアクセスが遅い場合の対処法や、今回ご説明したサーバーやPCのスリープ設定についてご確認頂ければと思います。

【再追記(新しい事例について)】
「(共有)シェアフォルダへアクセスできない」現象について、最近になり、新しいパターンがありましたので、追記させて頂きました。ある提携先のお客様のPCにおいて、共有フォルダを設定しているのですが、別のPCから共有フォルダにアクセスできないということでご連絡がありました。現地にて確認したところ、別のPCから共有フォルダが設定されているPCの共有フォルダが見えないだけでなく、コマンドプロンプトからpingも通らない(リプライがない)状態でした。

その後、色々調べた結果、共有フォルダが設定されたPCには、セキュリティソフトとしてNorton360がインストールされていましたが、タスクバーのインジケーターを確認すると、不思議なことにNortonが起動していない状態であることが分かりました。どのような経緯か不明ですが、どうもNortonのインストールが正しく行われていない状態のようでした(再インストールをするも正しくインストールが進まず、最終的に「ノートン削除/再インストールツール」をSymantec社のサイトからダウンロードして実行し、ようやく再インストールができました)。Nortonを再インストール後、確認すると、あっさりと、別のPCから共有フォルダに接続することができました。

つまり、セキュリティソフトが何らかの原因で中途半端にインストール、または、アンインストールされた状態の場合、共有フォルダにアクセスできなくなることがあるということになります。今回は、新しい事例でしたのでご紹介させて頂きました。

サーバーとの通信が遅い(追記)

最後にサーバーとクライアントとの通信が遅いケースについて過去事例を交えながらお話させて頂きます。最近の業務システムでは、サーバーにメインのアプリケーションやデータベースがインストールされ、クライアントにはサブアプリをインストールして、クライアント側のアプリがサーバーと通信しながら業務を行うスタイルも増えてきています(このような環境をクラサバ環境と言ったりしますよね)。

これは、過去の事例になりますが、サーバー上で常駐している(常時起動している)メインの業務アプリケーションやサービスが原因でクライアント側の業務アプリのレスポンスが悪化していたということがありました。

アプリケーションやサービスのソフトウェアの作りが悪く、サーバーのメモリにキャッシュが蓄積してしまい、使っている内にサーバーとクライアントとの通信が次第に遅くなるというケースです。

上記のケースでは、あるタイミングでサーバーを起動後、1ヶ月後位からレスポンスが利用に耐えない位、遅くなるという現象が定期的に発生していました。この場合の対処法ですが、サーバー上で常時起動しているメインの業務アプリケーションやサービスを一旦メニューなどから終了して、改めてそのサーバー上のアプリを起動し直すとクライアント側の業務アプリのレスポンスが劇的に改善していました。(※サーバー上で常時起動しているアプリを一旦終了することで、サーバーのメモリのキャッシュがクリアされ、これがクライアント側のレスポンスの改善につながったようです。)

もしみなさんがお使いのサーバーで、常時起動しているアプリケーションやサービスがある場合、原因の切り分けとして「シェアフォルダへのアクセスが遅い」の所でお伝えした「サーバーのOS再起動を試す」という方法も1つですが、その前に、サーバー上で常時起動しているアプリを再起動してみて改善するか確認するのもよいと思います(処理に影響する可能性もあるため、アプリやサービスを再起動するタイミングについては、事前に管理者の方に確認しましょう)。

補足になりますが、上記のソフトウェアに起因する原因とは別に、例えばサーバー上でOracleなどのデータベースが稼働していて、現状のクライアント側の業務アプリのレスポンスが遅いため(例えば、クライアント台数が多い環境ではどうしてもレスポンスが遅くなる傾向があるため)、サーバー上のデータベースのパラメーター(例:DB_CACHE_SIZE)などの数値を拡張し(その変更を反映させるため合わせてサーバーを再起動して)、レスポンスが改善したという事例があります(私の方で実際に経験しました)。ただ、このような部分の設定は利用者が変更できるものではなく、サーバー管理者の方やソフトウェアの開発元へ、変更可能かどうかの確認が必要となりますので、データベースを利用したアプリケーションを利用していてレスポンスが悪い場合は、データベースのパラメーターを変更できないか、一度問い合わせてみるのもよいでしょう。

まとめ

今回は、ネットワークが重い、共有フォルダへのアクセスが遅い、サーバーとの通信が遅いケースについて、それぞれ、実際にあったケースを基にみなさまにお伝えしてきました。今後、同じようなケースに遭遇した場合、参考にして頂ければと思います。また、LANカード(オンボード,有線,無線問わず)やNASのようにドライバソフトやファームウェアを利用するものは、最新版が出ていないかチェックするのも重要な点かと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

お疲れさまでした。

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【Tenorshare社のデータ復元ソフト「4DDiG」のレビュー記事のご紹介について】
パソコンでうっかりデータを削除してしまった場合に、Tenorshare社のデータ復元ソフト「4DDiG」を使って、管理者Hideが実際にデータを復元した様子を下記の記事で詳しくお伝えしています。ご興味のある方は、下記リンクからご覧頂ければ幸いです。
Tenorshare社のデータ復元ソフト「4DDiG」のレビュー記事はこちら

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